診療内容について(脳神経内科)|まひ・しびれ・ろれつが回らない(脳梗塞・脳血栓・脳出血)/めまい・ふらつき・嘔吐(脳梗塞・脳腫瘍・良性発作性頭位めまい症・メニエール病等)/頭痛(片頭痛[偏頭痛]・緊張型頭痛・群発頭痛・薬剤の使用過多による頭痛・くも膜下出血・脳腫瘍・その他の二次性頭痛)/物忘れ(アルツハイマー型認知症・脳血管性認知症・正常圧水頭症等)/眼瞼・顔面のけいれん(片側顔面けいれん、眼瞼けいれん、痙性斜頸)/手足の筋肉がつっぱったり痺れる(筋萎縮性側索硬化症・重症筋無力症・多発性硬化症・上肢痙縮・下肢痙縮)/パーキンソン病・橋本脳症

診療内容

群発頭痛について

人生最悪の頭痛が周期的に襲ってきます。自殺頭痛という別名もある頭痛で激痛です。群発頭痛という名の通り群発地震のようにある期間に集中して頭痛がおこります。半年から2~3年(平均1年)ごとに起こり一度起こると1ヶ月から2ヶ月の間毎日続きます。その期間以外では通常頭痛は起きません。だいたい1日に1~2回起こることが多く、就寝後1~2時間後の決まった時間に起こるのが特徴です。約6割の頭痛が夜間に起こります。多くは一側性で目の玉がえぐられるような頭痛と表現され頭痛発作時には頭を抱え込み目を充血させ涙・鼻水を出します。頭痛は15分から3時間持続します。この頭痛は群発頭痛と認識されてない時代はあまりに痛みの訴えが激しいので精神疾患と考える人が多かったようです。しかし現在においても残念ながら医師の中でもこの頭痛を見たことがない方が多く精神科に紹介される患者さんもいます。 群発頭痛の有病率は0.056%から0.4%程度(1000人に1人程度)と報告されており片頭痛の有病率が8.4%(前兆のある片頭痛2.6%、前兆のない片頭痛5.8%)と報告されているのに比べるとその頻度の低さが分かるでしょう。

自殺頭痛と言われる群発頭痛

現在いろいろ研究されて多くのことがわかってきたけれど実際これといった説明ができないのが群発頭痛の原因です。患者さんは痛みをとることに必死なのでいままで原因の説明を詳しく求められたことはありません。一般に「A.視床下部説」「B.三叉神経と血管との関係説」「C.内頸動脈説」「D.ニューロンネットワークの失調」があります。私は患者さんにはBとCの内頸動脈の血管が拡張して血流が海面静脈洞にもどりうっ滞するから激痛が生まれるのだと説明しますがこれは正確には誤りのようです。以下に詳細を記載しますが読んでみてもしっくりきません。

A.視床下部説

群発頭痛の患者さんは夜間に頭痛が起こることから概日リズムの障害が関連していると考えられること。メラトニンなどの概日リズムを調整するホルモンに異常が生じるなど。また頭のど真ん中にある視床下部という概日リズムを調整する部位の血流が異常更新することなど群発頭痛の原因は視床下部にあるとする説。しかし実際の頭痛発症時の患者さんで機能的MRI画像で検討してみると視床下部の血流が亢進した状態で頭痛は軽快傾向に向かうなど矛盾点があったり、視床下部を電気刺激して血流を増やすような状態にしたら頭痛が緩和されるという研究もあり視床下部を原因とする説明は十分ではないようです。

B.三叉神経と血管との関係説

三叉神経が刺激され血管拡張が起こることが頭痛の原因だとする説で片頭痛の三叉神経血管説と同じ説明になりますがこれも三叉神経を切除したような状態でも頭痛が生じたりすることや頭痛時の血管拡張が観察できないことより頭痛の原因としての説明は不十分のようです。

C.内頚動脈説

内頸動脈やそれが取り囲む海面静脈洞に炎症が生じるという説明ですが、実際に頭痛時にその炎症を証明することができないようです。

D.ニューロンネットワークの失調

三叉神経と視床下部までに至る経路の神経伝達物質の流れのネットワークに失調がおこるという説明ですが否定はできないもののエビデンスはないようです。

群発頭痛の治療

  • 高濃度の酸素吸入が昔から有効であるとされております。ただしこれは保険適応にはなっておりませんので自費にて酸素ボンベを購入することになります。従って群発頭痛で酸素吸入を行っている患者さんは現時点では稀と思います。
  • 一番手軽な治療法としてはリドカインという表面麻酔薬をスプレーで鼻粘膜に撒布する方法です。これは30%くらいの群発頭痛の患者さんにのみ有効とされております。しかしリドカインの表面麻酔薬は医療保険適応になっておらず患者さんはアレルギー性鼻炎の時に使用する市販薬のベンザ鼻炎スプレーを使用することになります。ベンザ鼻炎スプレーには抗ヒスタミン薬のほかリドカインが10mg含まれております。痛い方の鼻孔にスプレーすることになります。
  • 同様な方法ですが片頭痛で保険適応になっているスマトリプタンの点鼻(商品名 イミグラン点鼻スプレー)を頭痛時に痛い方と反対側の鼻孔にスプレーすることになります。群発頭痛は鼻汁を伴うことが多く反対側の鼻粘膜から薬液を吸収させる法がより有効と考えられております。鼻炎スプレーは痛い側の粘膜を麻酔させるのが目的ですので頭を少し後屈してスプレーするのに対しスマトリプタン点鼻は頭を水平からやや前屈してスプレーし鼻孔を押さえて鼻根粘膜から薬液を十分吸収させるのがコツです。
  • 唯一保険適応の治療法としてスマトリプタンの自己注射(商品名 イミグラン注射)があります。糖尿病患者さんがインスリンを自己注射するように皮下に自分で自己注射する方法を指導してもらう方法です。本剤の有効率は高く注射後5分くらいから効果がでますので群発頭痛の激痛から逃れる最も有効な方法かもしれません。ただし注射を人前でするのは一目が気になるという理由や注射という手技に抵抗があり一般には普及されておりません。
  • 保険適応外ですがそのような理由でスマトリプタンの点鼻が人気ありさらに片頭痛の時に使用する錠剤も使用されることが多いのが現状です。
当院へ画像診断を依頼される先生へ
当院では昨年より以下の検査をしております。ご利用していただけると幸いに存じます。
  • MRI(要予約ですが当日でも可能な場合があります)*頭部MRI MRA VSRAD など*肩関節 膝関節 足関節 手指 頚椎 胸椎 腰椎 など
  • CT(要予約ですが当日でも可能です)*頭部 頚部 胸部 腹部 骨盤部
  • 骨密度(要予約ですが当日でも可能です)腰椎・大腿骨(指示なければ右のみ)
  • 脳波(火曜日と水曜日午前 完全予約)
  • 超音波検査(頚動脈・甲状腺・心臓・乳腺・腹部・下肢静脈など/火曜日と水曜日午前完全予約)

MRIとCTについては遠隔画像診断による放射線科医師の読影結果を検査翌日(翌日が休みの場合は休み明け)午後にFAXにてお知らせいたします。結果画像は患者さんにCDにコピーさせてお渡ししますが所有権は貴院にありますのでよろしくお願いします。

脳波についてはCDにて読み込み判読結果を添付させていただきます(脳波を紙で返却することはできません)。結果は一週間以内に郵送させていただきます(事情によりその場での返却も可能です)。

超音波検査についてはCDにて主要画像の読み込みと判読結果を添付させていただきます。当日にお返しできます(当院からは超音波画像はプリントアウトしません)。

画像診断ファーストチョイス一覧
画像診断依頼時に必要となる書類